[コーヒー]がスキ!
[コーヒー]がスキ!
Shuntaro Nagahara

[コーヒー]
がスキ!

コーヒー文化には大きく3つの波があると言われている。コーヒーが大衆に普及した第1の波、シアトル系コーヒーショップを中心に品質や新たな飲み方を追い求めた第2の波、そして現在進行中のスペシャリティコーヒーという概念を核に、産地や生産そのものに注目が集まる第3の波。おいしいコーヒーの普及に取り組む一方、現状に危惧を感じていると言う慶應義塾大学の長濱駿太郎くんに話を伺った。

これからもコーヒーを楽しむために。おいしい+サスティナブルなカルチャーをつくりたい。

長濱駿太郎 慶應義塾大学 文学部 独文学専攻[慶應珈琲倶楽部]

— なにを、している?

コーヒーの中でもスペシャリティコーヒーが好きです。スペシャリティコーヒーとはつまり、どこで誰の手によって作られたのかがトレースできて、なんでこのコーヒーを飲むのかがちゃんと分かるコーヒーです。コーヒーならなんでもいいという態度ではなく、良い豆を自分たちで手に入れて、美味しく淹れる方法を考えています。コーヒー店で働いた経験を活かしてコーヒーの淹れ方を教えたりもするのですが、いまは大学生らしい行動力でコーヒー専門店に営業し、接客や淹れ方のセミナーを開いてもらったりして、プロの技術を取り入れることに努めています。三田祭に出店してみて、コーヒーが4日間で1,500杯売れたのにはとても手応えを感じています。

— なんで、すき?

僕がコーヒーにのめり込んだきっかけは、横浜にある深煎りコーヒーを出す店でのアルバイトでした。その後、東京コーヒーフェスティバルで浅く煎ったスペシャリティコーヒーを飲み、その美味しさと飲み方に衝撃を受け、あらゆる国のコーヒーが集まる東京で飲み歩くように。従来のイメージとは全く違う味で、柑橘のフルーティさ、チョコレートのような甘さ、ナッツのような香ばしさなど、ひとつひとつに際立つ個性がある深くて多様な世界にはまりました。様々な店に足を運ぶうちに、もっとスペシャリティコーヒーを知ってもらいたい、共有したいと思うようになりました。

— これからやりたいこと

コーヒーは農産物なのでいくらでも生産できそうなイメージがありますが、実は有限的な嗜好品です。生産地であるアフリカや東南アジアが都市化してきていて、コーヒー畑自体が減っています。また気候変動で5年以内に生産量はガタ落ちすると言われているのに、消費量は年々増え続けているという状況にあります。
僕は持続可能性を消費者一人ひとりがもっと考えるべきだと思っています。その取り組みとして、これからの未来を考える勉強会を行ったり、旅行者向けのガイドブックの作成だったりを通して国際的な視野を獲得できるようにしたい。コーヒーを美味しく楽しむだけでなく、コーヒー消費の多様な考え方を取り入れ、誰も損をしない仕組み作りをしていきたいです。